updated 2018/01/26
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1/24/2018

先週、退職致しました。17年ほどお世話になりました会社です。

やりがいのあるお仕事をずいぶんとさせて頂きました。多くの先輩、後輩、そして仲の良い友とも出会えました。

これからはゼロに立ち返って、フリーランスのパタンナーでやっていこうと思っております。

と云いつつ、この年まで会社員でしたから不安がかなり先立ちますよ。

けれども、日々努力を重ねている皆様の刺激を受け、一歩一歩やっていきたいと思います。

その第一歩として、今週始めにナオモトさんにアイロンを設置して頂きました。

スチームがずいぶんと細かくて、とても使いやすいです。

気持ちよく作業ができる こうした環境がひとつづつ整って行く事がうれしいです。

仕事環境は変わりますがサポートスタッフとして弥生会に参加していますのでお声をかけてくださいね。

11/12/2017

10月に発売の”ミセスのスタイルブック”のご紹介です。この春に続いて表紙にもある「冬素材のアウター」のコートを4型担当させて頂きました。デザインとパターンそして縫製は赤のコート以外を仕上げました。縫い上げるという行為はとても勉強になります。パターン的にもデザイン的にも。生地とデザインが合っているか、フォルムがつくられているか、着てそれが再現されているかといった最後までを確認することがとても重要なのです。

5/7/2017

今日で連休も終わりですね。皆様は楽しく過ごされましたでしょうか。私は久しぶりに福井からいとこがおそばを持参して来てくれました。やっぱり親しんだ味はおいしいですね。さてちょっと遅くなりましたが、先月文化出版局から発売の「ミセスのスタイルブック初夏号」にデザインとパターンを掲載して頂きました。今回は縫製までではなく、パターンのみの3型ですが8ページも掲載されましたので、ちょっこっと、ご紹介させて頂きます。表紙にもある「着こなし自在のエイジレスジャケット」という作品です。実物大のパターン企画ですので、縫って下さる方が喜んでくれるとうれしいです。

2/19/2017

昨日、文化オープンカレッジにてパンツセミナーを行ないました。

1日目はドレーピング2例と海外ブランドパンツの製品とパターンの特徴比較の説明。

2日目の昨日は受講生に持参してもらったパンツをドレーピングで修正。

なんとか時間内で4型の修正を終えることができました。

直したいところや疑問点を受講生に話してもらい、その現象原因を確認しながらフォルムを修正。

ヨコ伸び大、タテ伸びゼロ素材での、股ぐりヨコしわ発生のメカニズムをみんなで確認できました。

今回は人数にも恵まれてしっかりと双方向で話し合い、目で確認し合い、とても濃い内容でした。

受講生にも主催者にも感謝の一日でした。お疲れ様でした。

2/14/2017

7年ぶりの更新です。セミナーなどでお会いする方に「見てます」と、たまにお声をかけて頂きます。

このHPは自分の資料として作成していたものをUPし始めたものです。

興味を持って見て頂ければ、うれしいです。

iwapsという名前からも基本 週一の更新です。

これからもどうぞよろしくお願いします。

10/06/06 10:27

皆さんは腕万を使っておられますでしょうか。
先月、T先生からストックマンのボディにつけられていた腕万の作り方を知りたくて、お願いしておりました。大変お忙しい中、詳細なるテキストや画像を頂き、なんとか腕万第1号を作成することができました。。日本のボディは便利に腕万がマグネットでつけられるようになっているのですが、これが以外と不便なのです。つけたまま腕を上げるとマグネットが外れるため、適当にピンで留めたりしていたのですが、やはりスムーズに腕を上げることが出来ず、結局は続き袖の時だけに使うような状況が続いておりました。
以前に弥生会でサンディカというフランスの学校のレズバ先生が腕万の袖口にゴムをつけ、それをボディの頭に引っ掛けて、思いっきり気持ちよく腕をあげられていたことが結構印象的でした。そんなわけで2年がかりの願望がやっとかない、遅ればせながらセットイン用の腕万デビューとなりました。単純にうれしい!

弥生会続きの話ですみませんが、今月のゲストは垣田幸男先生でした。
ギルドの世界というテーマで、ご自身のパリ時代のお話をして下さいました。セルッティ、テッドラピドスそしてディオール社と、80年代のクチュールの世界を技術者の目を通して貴重なエピソードや写真も含めてたくさん聞かせて頂きました。最後に印象的でしたのが、日本では後輩に割りと至れり尽くせりといった技術の教えがあるのに対して向こうではそれほどやさしくないという話でした。それだけストイックになって自分のものにしていくという強い志がないと続かないという話しは、夢を憧れに終わらせず、ひたすら真摯に努力して実現させた人だけが持つリアリティのある力強いメッセージでした。当日は若い方が多く、先生が持参されたジャケットを壇上で観るために行列ができるという今までに無いくらいの、観る側の熱い気迫も感じられました。そうした気迫を垣田先生も感じられたようで、貴重なジャケットを着崩れさせるのを惜しまず、若い方々に試着に勧められ、その実感を少しでも感じてもらえるようにという心からの配慮に頭が下がる思いでした。

2010/03/28 13:59

昨晩、久方ぶりにハトホルのスプリングパーティーに行って参りました。ご無沙汰の方やチョクチョク合われる方も含め、お話をさせて頂きました。こんな時代、そして世代交代故の決断すべき時期なのか、各自の思いがヒシヒシと伝わってきて、みんな一生懸命に真摯に生きているんだなーと、青臭いのですが、そんなことを感じさせられました。

「HPを見てますよ」と何人かの方に、誠にありがたいお言葉をもらいました。更新しなくては!
元来の出不精と、めんどくさがりのタチもあって最近、ますます引きこもりがちな私です。そのせいか、素敵な皆様にお会いするだけで良い刺激を受け、体内にその良い波長が流れ、そのよい気分で胸一杯になって、日にちを跨ぐ時間の帰宅と相成りました。これでまた相棒に数メートル、見放されました。

あまり変化のない私の生活ですが、この1週間、専門学校生に縫製をお伝えするという指令を会社から受け、合宿に参加しておりました。なにせ若い方への免疫がないものですから、いろいろと思わぬことが起こるものです。

今回はなんとか無事にお勤めを果たせました。研修の学生さんが感謝の言葉と一緒に似顔絵をプレゼントしてくれました。かなり美形に変身していて、ずいぶん無理して気を使ってくださるのねと、思いながら帰りの車中で、皆で撮った記念写真を見ていたら、撮った覚えのない、見覚えのある学生の画像が何枚もあったりして、、そんなおちゃめな学生に、今年はほんとうにホッとしましたよ。
昨年は結構破天荒な学生さんで、慌てふためく自分自身が結構おもしろかったものですが。。

さてそんなこんなで、今日も桜全開のなのかどうかわからぬまま、引きこもりの一日になりそうです。皆様、お元気で!

a & Yano

2009/03/08 10:00

 花粉症特有のくしゃみが出だしたなぁーと思った2月初め、今日がおひな様なのだと思ったのはつい先週のこと。この春は物事の動きが想像以上に多く、出来事をゆっくりと受け止められない落ち着かない年の始まりとなりました。
 4年前から社内で1年通して行う縫製研修を行っています。毎月1回日曜日に自主参加というスタイルです。この3回目は初めてジャケットとパンツに挑戦しました。自分サイズの原型からシルエット作成そして仮縫い後に工業パターン作り、そして縫製へと繋げた内容を1年間で行っています。ですので実際補講が多く受講生はかなり大変かと思われます。
 始めた当初は自分自身の縫う時間を増やせればという軽いノリでした。しかし今は受講生の皆さんと一緒に作り上げていくその過程が自分にとって大事な時間だと思うようになってきました。
 私達の世代は自分のことだけでなく家族のための時間が増えていく年代です。そして自分自身の健康状態もあると思います。そしてこの不安定な世情。今まで当たり前だったことがそうではなくなる、そんな状況に私達はいると思います。だからこそ当たり前のようにしていたことを大切にしなくてはと考えさせられた2月でした。

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2009/02/15 19:30

先月から開催されていたAGMSさんでの立体グレーディングセミナーが昨日終了致しました。
今回のセミナーは上記のようにCADメーカーが行うグレーディングセミナーだったのですが、CADを使用せず、すべて実寸大のパターン紙を手でグレーディングするという方法で行われました。これは講義される小野社長の意向で、実寸大のグレーディングされたカタチを実感して頂くという主旨によるものでした。私自身、あまり深く考えず小野社長の手伝いをしておりましたが、あとで受講生の方に言われたことはこのようなグレーディングの考え方についてのセミナーが無いというお話でした。CADでのグレーディング操作などは各CADメーカーを始め他でも行われているようですが今回のようにグレーディングの論理を勉強するところが無かったという状況に今更ながら気づかされました。確かに一部の企業のように体型計測データを豊富に持ち、その分析結果からボディを作成したりピッチ作成を組み立てられるような恵まれた環境は本当に少ないと思います。フィッティングモデルもなく、現状の仕事が良いのかどうかの検証ができないというかなり深刻なお話をお聞きしました今回のAGMSさんの立体グレーディングはハード面はもちろんですがソフト面を如何に提案できるかが鍵になるのではと終了会を通して感じました。なかなかグレーディングの世界は奥深く、、また論理と経験値の両方が必要となるところです。この立体グレーディングの良さは体型の把握に物差しを持てるということです。つまりその物差しを基準に変更を加えて自分たちの顧客に近いバランスを組み立てられるということです。その良さを分かって頂けるように迷宮めいた諸問題点をどのように整理して提案できるのか、と私自身も職場で挑戦中です。ぜひともご一緒にがんばりましょう。

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2008/12/14 10:30

自分で作成した4面パネルパターンをある方に縫って頂く機会がありました。

先日その写真がメールで送られてきたのですが、自分で縫ったものとはかなり違ったシルエットに上がっていました。そこで再度トワルを組み直して気になった点を確認してみたのですが、自分でも気づかなかったといいますか、ちょっと気になっていたがまぁー大丈夫だろうと思っていたところがほとんど修正を必要とするレベルのものでした。作成したパターンを自分で縫って確認するという行為に自分が如何にいい加減であったかということを思い知らされました。そうした意味で非常に貴重な経験になりました。

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2008/11/24 9:30

先日、銀座テーラーのアトリエ見学に行って来ました。最近、新聞やテレビ等でよく紹介され、学校も始められた老舗テーラー屋さんです。なにせ銀座の一等地のアトリエですからさぞかし狭いだろうと想像はしておりましたが、その通りでした。

まず気がついたのが一枚板の作業台です。ちょうどジャケット半身が余裕で置ける程度の大きさでしょうか。このアトリエではパンツは縫われないとお聞きし納得致しました。パンツのくせとりをするとなると作業台のスペースがかなり必要となるでしょうから。その一枚板の上に厚い麻の生地とウール地そしてネル地のものを重ねてアイロン台とされていたようでした。私も自宅では既成のアイロン台を使っているのですが、やはり柔らかすぎて今一アイロンがピシッと決まらない感覚を持っていましたのでこのアイロン台は納得でした。

次はアイロンです。さぞかし小林アイロンの重いタイプかと思いきや、6型タイプ、重さで3キロ前後のサーモスタット式を使っていらっしゃいました。あのプラグ式は見あたりませんでした。私もかなり迷った末 サーモスタット式を購入していましたので、同じタイプを見つけるとうれしいものです。同じ見学者の女の子はタキイアイロンを購入するかどうか迷われておりましたが、アイロンの効きがかなり違いますよと薦めてしまいました。。。

6人の職人さんがいらっしゃいまして、たまたま作業をされておりました、二枚袖の内袖線のくせとり、ゴージラインの見返し端のまつり、裄綿作り、袖と裄綿のしつけ止め、袖ぐりの裏地止め等、興味ある行程を見させて頂きました。

私自身、毛芯仕様のジャケット縫製時の地縫い糸は絹糸もしくはスパン60番でしたが、こちらでは標準がスパン90番を使われているとのことで、これは新しい情報でした。絹糸は弾力があってなじみやすいのですが糸の耐久性を考えると確かにスパンの方が良いのかも。。。今度試し縫いで確認してみたいと思います。

最初は緊張気味の見学会でしたが、担当の若い技術者、Sさんの気さくさなキャラも大いに手伝って質問のやりとりをしながらそのオープンな対応とアットホームな雰囲気に皆さん、魅力を感じたようでした。

「技術者魂とサービス精神というものは相反するもの」となんとなくステレオタイプにインプットしていまいがちですが、ここ銀座テーラーに関してはまったく別世界でした。見せること、話すこと、伝えること、教えることに対してかなり高かったであろうと思われる垣根をしっかりと越えられてきた大先輩達を垣間見て、一種複雑な思いを抱きながらも真摯なその姿勢に頭が下がる思いでした。

15時から始まったツアーが終わり外へ出た時は18時をとうに過ぎてネオンの光で明るく賑やかな銀座でした。最近は不景気、不安感の真っ直中と言った世情ですが、今回のこうした機会は自分自身が次へと歩き出すための必要な何かがあるような気が致しました。

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2008/09/26 7:00

何なんだ、これは。

先日、偶然BARBAとFLYを着比べられる機会があり、FLYは私には合わなくて、BARBAがなんだかやたらとかっこよく見えたため今更ながらBARBAを買い求めました。早速パターンを抜き取っての驚き。。私が基本としていた考えをかなりはずしたバランスになっていました。まずAHのカタチ。特に前のカーブには参りました。そしてバストに対しての背巾分量そして胸巾との差寸、カマ深さ、台衿のカタチ、袖のイセ量、袖口(カフス)寸法など、我ながら決まりきった狭い世界にいたんだなーと思い知りました。

今更BARBAされどBARBA、と言ったところでしょうか。
(値段的には多分下のクラスだと思うのでさらに上のクラスの作りはどうなっているのでしょうか)

BARBAでこれだけ驚きということは他のシャツメーカーや ましてパンツなどは一体どんなパターンと縫製とアイロンで作られているのか、想定外の、まったく異次元の世界になるのではないのでしょうか。

気を取り直して早速パターンを作って、いざ縫わんとばかりにいつものM生地屋さんへ連絡。このM生地屋さんはお店が営業していてもわざと閉めているような店なので必ず行く前には連絡必須なのです。
電話口に出てくれた方、初めて私に客らしい対応をしてくれました。今まで一見さんとばかりに冷たい対応をされ通しでしたので、結構堪えてました。
さてそれは良いとして電話口で聞いたことにさらにショック。店頭売りを辞められたとのこと。うーん、シャツ作りには欠かせない必須店なのに。。。しかし通販で売って下さるとのこと。

ホッとしてパンツ縫製に取りかかる。前裏付きのマーベルト仕様のパンツをこの間から挑戦して今回4本目に入ったのですがまたも陥落。マーベルト付けが如何せん、壁が高い。落とし用のアタッチメントとメルタ−糸を使っての挑戦だったのだが意外なところに落とし穴があった。ベルトを作る際の巾設定の詰めのあまさが最後に巾不揃いと言うお粗末な結果を生んでしまった。

次回こそ攻略するぞ!といつも威勢はいいのですがどうなることやら。。

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2008/08/15 16:00

やっと夏休みに入ったと思ったらもうあと残り3日となってしまった。暑かったけれどもまた縫ってみた。でもやっぱりうまく仕上がらない。接着芯とアイロンの相性の悪さのせいにしたいがそれだけではない。ジャケットにしてもパンツにしてもど−も気に入らない。テレビでは北京オリンピックが熱い。メダリストの若人がまぶしい限りだ。こうして私の夏休みは終るのだ。

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2008/07/06 19:00

技術リポートの締め切りに間に合わせるために昨日の土曜日と今日、心にハチマキを締めてトワルを撮影した。これが結構くせものだった。まずシーチングにシルクピンが刺さらない。そういえばこのシルクピンを買ったのはいつだっけ。きっと10年以上前だ。ピンにも使用期限があるのだろうか?我道具の管理不足を嘆く。なんとかピンを打ちまくって、さぁ撮影だ。本日の湿度、83%、撮影場所は我が家の物干し竿をよけた僅かなスペースのベランダ。うーん、触るそばからシワになる。アイロンをかけても硬いシーチングのはずがクタクタの超ソフトになっている。湿度の偉大さ(?)に脱帽する。一瞬「梅雨明けまで待て」と神の声が頭をよぎるがそんな時間的余裕があるわけないだろともうひとりの私がすかさず物申す。結局強行突破!悲しい写真になったので文章だけでも明るく振舞った。あぁー、どうしていつもこうなるんだろう。ぶつぶつ。

今日の更新日付を見て我ながらびっくり!なんと1ヶ月半もご無沙汰でした。と言ってもわかっていたことなんですけど。5月17日に我が家にミシンが来て以来週末はカンペキ縫製漬者になっています。好きではなかったヌイモノでしたけど、工業パターンと結びつくとなると俄然やる気が出てくるから不思議です。やる気がありすぎて朝から興奮して縫い物を始めたりするものだから自分でもいつか飽きるだろうと待っているんですけど気配がまだ見えないですよ。困ったな。そうでないと睡眠不足の家人に申し訳ないので。

先日パンツ工場へ行ってきたのですが、やっぱりおもしろいですよ、ものづくりの現場は。私にとっては宝の山探しみたいなもので興奮しまくりでした。もうちっと冷静になればもっといろんなことが見れるのにと反省しきりです。

ということでこれから暑い夏に突入です。夏バテに気をつけて、楽しい夏を過ごしましょう。

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2008/05/18 14:00

秋葉物語

iwapsはInternet weekly apparel patternmaking siteの略なんですけれども、最近はカンペキマンスリーになってきてiwapsからimapsになっていますね。

どこの会社もそうかどうかはわかりませんが、我が社も残業とか休日出勤をするなとうるさく言われ始めています。まぁーそれが世の中の常識と言われれば当然のことなのですけれども。

そんな訳で今までは会社で縫い物をシコシコとしていたのですが、「これではまずい」ということで家人をやっとこさ説得してミシンを購入することにしました。

これが結構大変でした。要は狭い我が家の陣地取りみたいなもので横幅110cmのミシンは圧迫感があるとか、音がうるさいとか、なんとかかんとか。(以前に使っていたポータブルミシンの騒音が神経にさわったようでトラウマタロウになっています)

でも昨日我が家に来ちゃいました。単純にうれしい!

そして次がアイロンです。これもどれを購入するか随分迷いました。残されたスペースにバキュームアイロン台が理想だったのですがトラウマタロウの逆襲を恐れて自ら却下!ということでドライのみのアイロンにしました。これは垣田先生が小林アイロンを使われていたことを思い出し、教えて頂きました。

ちなみに垣田先生は2タイプ。2キロくらいのものと、5キロのアイロンをお持ちだそうです。実際2.3キロのアイロンを霧吹きと一緒に使うと、ほーんと美しいー!!

バカみたいにハンカチ20枚以上をアイロンしちゃった!!パーツ的に几帳面な私には結構カンドーもの。

実はそのアイロン。当初はネットで購入するはずでした。昔CMにありましたけど店頭では見るだけー。買うのは価格調査済みのネット通販。そのつもりが秋葉原で狂いました。ハイ!

秋葉原の万世橋を渡り、線路沿いに神田方向へと歩きますと戦前からあるという由緒正しい、ある商店が現れます。

そこには「商品がなかな回転しないんだよ」と笑いながら超アカルイおじさんがおりまして。。

ここが結構マニアックなメンズ関係の附属屋さんなんです。

とっても小さな店なのにまぁー商品がたくさん置いてあること。たとえば垣田先生が弥生会の時に持っていらしたチーズボード型のアイロン台というか木台と同じ物をこの店で発見した時はおもわずオヤジさんを誉めてしまった!さらには私が絶対無いと予想していた特大のアイロン台もニコニコしながら店の隅っこからうれしそうに出してくるのには結構まいってしまった。

「ネットではこれは○○円だったよ」と私が連発してもおやじさんはニコニコと「僕はパソコンもってないからねー」と全然めげない。はっきり言って全然安くない。。定価だもの。

おじさんはさらに言います。「安くしたからね。他の人に言っちゃだめだよ」  「どこがだよ」と言いたくなる私でしたが、最後には「いいよ。じゃ、これらを買うからおじさんがつけられる値段を出してよ」と、私も負けましたよねー。

というわけでその店で結局アイロンも含めてアイロン台やら鉄万やらをまとめて買ってしまった。

「次回はジャネットを買いにくるけど一個しかないから売れちゃうかなー」と、聞いたら「あー売れない!あるから大丈夫!」と、この商売気があるのか、ないのかよくわからないキュートなおじさんとお店です。

興味のある方はどうぞいらして下さい。土曜日に開いている附属屋は秋葉原広しと言えどもそう多くはありませんからわかると思います。それも思いっきりdeepな店がまえですから。昭和30年代の雰囲気を味わいたい方にはお勧めかも。

ところであのチーズボードはどう使うのかなーと不思議に思っていたらKITONのHPで見つけました。毛芯据え時に使うんですね。またアイロンの動画もあったのですがやっぱり5キロのようですね。かなり大きい。イギリスのメンズ縫製書に載っていた写真と同じモノと見受けられます。5キロはやっぱり世界が違いますよ。きっと女人禁制だな。

道具が揃えばあと残るは生地。いつもの生地屋でジャケット2着、パンツ1着分を購入しました。散財しちゃったけど楽しかった!!あとはひたすらつくるだけー。

ではまた。iwaps.com

生地屋のサンプル帳。いつもこなれた値段のものしか買えないけど見る目を肥やすため必ずチェック。赤BOOKはHARRISONS of EDINBURCH社のモノ。確かに値段に応じて生地の滑らかさが違うなとドンクサイ私も少しづつ違いがわかる大人になってきたかな? これは鉄万についていたビニール袋。手書きのかわいいイラストがプリントされています。これがまた同じモノを見つけるのが難しいくらいいろんな商品が描かれています。見ているだけでおもしろい。この鉄万はADMというアダム商会さんのモノ。Eクチュールの滝澤さんに教えて頂いたパリのHAMONという附属屋さんもかわいいです。ネットで検索してみて下さい。 ADM商会の鉄万。グリーンは販売中止で黒になっています。グリーンに見える部分はフェルトが巻かれています。「この鉄万がないと肩が作れない」なーんていかにもできる職人のようにいつかは言ってみたい。

2008/04/11 23:59

本日弥生会(東京で行われる月一回の技術セミナー)に行ってきました。今日の講師は垣田先生でテーマはメンズのコンケーブショルダーでした。
時間があっという間に過ぎて行く、そんな魅了されっぱなしの2時間半でした。

その殆んどが縫製の実演です。
集まった方はメンズ、レディス関係合わせて約350名程いらしたでしょうか。

現在は縫製をテーマにしてこのように人が集まる現象を当たり前のように思いますがちょっと前でしたら人が集まるなんてことがあったでしょうか。

私自身、「縫製」という見方がこの10年ほどで随分変ったと思います。
今から25年くらい前に習った当時の「縫製」いう見方と今私が魅了されている「縫製」の魅力とはまったく世界が違うような気がします。
昔、私が習った当時の縫製の良し悪しは作業のきれいさが一番だったように思います。ですからシルエットがダサかろうがそんなことはまったく問題外という世界だったように思います。
私の狭い世界だけの話ですが)

今は縫うこと(アイロンも含む)でシルエットをどのように作り出すかということがかなり重要でかつ興味深いところになってきています。

この点はヨーロッパではフツーに昔からされていたことなのでしょうし日本でも一部メンズではそのように作り続けてこられた方もいらしたと思います。たとえば五十嵐つくもさんとか石川先生とか。ただ私がめぐり合っていなかっただけで。話が支離滅裂ですが。。

弥生会の話の続きで、今日のさらに凄かった点はメンズということにまったく意識がいかなかったことです。
メンズの服作りというと基本ロジックがしっかりありますので「なんでもありのレディス」とは世界が違うためか、結構遠い話に聞こえる場合が多くあります。
しかし今日はそれがとても近くに感じられました。

もちろん垣田先生のレベルは私などとても及ばない高いレベルの方なのですが今日は自分が表現したいと思っている世界ととても近いところに先生が存在しているようなそんな気持ちにさせてくれました。
やっぱりうまく表現できません。

岩手モリヤさんを見学してもそう思いましたが、パタンナーに表現力が必要なのと同様に縫製する側にもそれと同等もしくはそれ以上の表現力が必要なのではと最近思うようになりました。ちょっと極論でしょうか。。

今もっともっと縫える時間がほしいと思っています。
もともと手がかなり不器用で普通レベルではないため習得にかなりの努力が必要になるタイプです。
それでも縫わないと前に進まないと思っています。
答えが出ないというか。。パターンだけでは自分もそして聞く人たちも満足しないというか。「今の技術理論」とは何なのか。その答えを自分のバックボーンと照らし合わせながら探さなくては。

そのためにも基本の部分(毛芯仕立て)と工業パターン作成とオールマシンメイドの縫製方法をもっと整理しなくてはと思っています。
小倉先生のジャケット縫製を習得したいと思うし、とどさんのHPを読むと興味を惹く個所がどっさりと見つかったりするし。

どうかこの習得の機会が今年の後半にできますように。。。。

私的なことですが先々月に母を亡くしました。母は私が仕事を好きだと思い込んでいました。
だから会いに行くといつも仕事に早く戻るようにと言われ続けました。
3年前に亡くなった義母にも同じ言葉をかけてもらっていました。
親にそこまで思わせるほど不器用な娘でしたが、自分のしたいこと、すべきことは何なのか、そんなことをほんのちょっとだけふり返えらせてくれた3月でした。
では皆様お元気で。葉桜も今週で見納めになりそうですね。

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2007/12/29 20:00

2007年がまもなく過ぎ去ろうとしています。

来年も皆様にとって良き年となりますことをお祈り申し上げます。

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2007/12/15 17:30

この何日間か前から突然ネットに繋がらなくなってしまった。
こういう場合は本当に困ってしまう。
何年ぶりかでサポートセンターなるものに連絡を入れ助けを請うてみる。
しかしながら結果は予想どおり。
「お客様のパソコンの状態が原因かと思われますのでそちらのメーカーにお尋ね下さい」と丁寧なお答えを頂く。私のパソコンはもう4年以上も前にドスパラという店で買った本体に自分でハードディスクやメモリーを入れたり、MOドライブを入れたりDVDも入れたりでなんだか自分でもよく分らない配線状態になっている。

それにサポート期限切れが重なってとなっては誰からも手を貸してもらえない、ほとんど漂流さながらの困った状態になってしまった。
とりあえずノートパソコンからネットでそれに似た症状を探し出してLANボードを買ってみたらという結論に至った今日である。

そんなこんなでボードをつけて立ち上がらせると、これが今度は本体がウンともスンとも言わない状態になってしまった。
もう寿命なのかと呆然自失になりかけたころ忘れたように立ち上がってくれ、ネットも可能となった。
いつまた立ち上がらなくなるのではと不安なまま、とりあえず更新途絶えがちのHPを急いでUPした次第である。
こうした方面に明るい人が近くにいたらどんなに精神的にも経済的に違うだろう。
頭の出来と気配りの違いが不幸を呼ぶという己の拗ね加減が最近ますます身にこたえるようになりました。
こういう外も内も寒い時は温かい風呂にじっくり浸かるのが一番かも。

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2007/10/30 07:00

WeeklyのはずがMonthlyになってきてしまったこのHP。
にもかかわらず先日も、ある方から「HPを見てますよ」と言われて気をよくしてしまう単純な私でしたが、やはりもっとこまめに更新しなくては。。
ずーと格闘してきたT社CADでのミューラーグレーディングの件ですが、グレーダーの方の協力を得てなんとかカタチになる方向が見えて来ました。
パターンメーキング操作をXY軸のみで動かすにはそこに三角形のような図形を想像してパターンメーキングの結果寸法を求めると言った工程が必要になるようです。

「なるようです」となんだか心もとない表現で情けないのですが、グレーディングは奥が深くてやはり自力ではとうてい無理な世界でした。
しかしミューラーのグレーディングがCADでできることは長年の「夢」に近いものでしたから残りあとわずか、粘るのみ!

さて今月より垣田塾のパンツセミナーに通い出しました。
まずは一回目の報告です。
くせとり処理。これは昔の技術書などにも掲載されていますが、今まで断片的にしか見たことがありませんでした。
そして今回シーチングのトワル状態ですが、くせとりの一連の流れを確認することができました。
「如何にお尻下のシルエットを表現するか」
この点が注目大のところですが、やはり袖と同じで身頃を開きの状態ではなく、脚の筒状態にしたカタチで観察することが大事だと当たり前のことに気付かされました。
股下線のカーブや伸ばし量を決められた数字に収めるのではなく、お尻下にどれだけのシルエットをつくるかによってその結果出たカーブ線であり、伸ばし量であるという、至ってシンプルな説明に脱帽いたしました。
やっぱりおもしろい!!

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2007/09/28 11:20

ご無沙汰しております。久しぶりの更新となりました。
小野社長の新書がいよいよ出版されました。今回はグレーディングがテーマになっております。
前著では限られたページ数で割愛されてしまったグレーディング篇でしたが今回はこのテキストにこの1年ほどの新しいデータを加えての出版となりました。原型作成から始まり、体型データからの分析方法、グレーディングの考え方、操作方法そして修正方法が載っております。この新書はアマゾンでも購入が可能です。「小野喜代司」で検索して下さい。

私のほうもグレーディングが少しづつ佳境に入ってきた感じです。9号から25号そして1号へとグレーディングするパターンメーキングでの方法をやっと整理し終え、次はCAD上のXY軸の計算に置き換える段階となってきました。ここはさすがに私のレベルではとても覚束無いため、T社の方にこの間から相談しております。やはり世の中には賢い人がいるのだなーと、頭の思考回路が全く違うことに毎度感心してしまいます。

ミューラーのグレーディングの考え方は非常にシンプルで原型作成と全く同じ理論です。当たり前と言えば当たり前なんですけど。しかしそこがT社のXY軸の計算方式に変えることを非常に難しくさせている点でもあります。後ろ肩ダーツと前バストダーツ量はいずれも後ろ肩巾と後ろ巾そして前肩巾と前巾との差寸をパターンメーキングから導き出しています。2点の円弧の交点を取るという操作なのですが、それが案外難しいらしいのです。
ミューラー理論をCAD上でのGD操作に置き換えることができればより広くの方にミューラー理論の素晴らしさを体験して頂けるのではと想像します。そのためにもT社製のCADである程度の操作を実現させたいものです。以前はY社でも試みたそうですけどうまくいかなかったという話を聞いております。そのくらいに簡単ではないということです。

さて先ほどの小野社長の本ですが、最後のページの方に私の名前を見つけました。もし購入された方がいらしたら見つけてみて下さい。別に探し絵本では無いんですけど。。

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2007/07/22 05:45

●まずグレーディングの話を
ちょっと前になりますが、レクトラ社へグレーディングの見学に行ってきました。私はT社のものしか使ったことが無く、知識が限られているのですが、このレクトラ社のグレーディング画面を見て、ビックリ、驚嘆致しました。
あまりにシームレスな画面情報と操作性に、ガグゼン。。
「洋服のグレーディング」という工程は同じなのにどうしてここまで違う表現が存在するのか。
まるでWindowsとMacの違いのように感じられ、思考の違いでこんなにも自由にグレーディングが扱えるのかと、しきりに感心して帰ってきました。
どこのメーカーのソフトを使うかという決め手は本来ならばそのソフトの使い勝手が優先されるところなのでしょうがGDのみメーカーが違うということは返って不合理性を生むことになります。
そんなわけで歯がゆい状況のまま、グレーディングを勉強中の私です。

●メンズの世界 その3
今日はひょんなことから、石川先生のテキスト(昔のメンズ技術本)を読む機会を頂きました。
もう30年も前の本らしいのですが、それが年代から想像するような古さを感じさせず、十分読み応え、見応えのあるものなのです。これまたビックリ。
そしてけっこう率直な語り口も楽しめます。
ウカウカ話しにのるんじゃないですよとか、ナサケナイなんて言葉がこうしたテクニカルテキストにバシバシ書かれていると冷たい人物像が妙に温か味のあるおじさんに変わってくるからおもしろい!

しかしそれ以上に、内容がすーごくおもしろい!!
めちゃ写真が親切で、こんなところが見たかったというショットが一杯あります。
最後のページになって、エーもっと見た−いという気にさせること、この上無しです。
その中でコンケーブショルダーのことを述べている個所があります。
無許可で抜粋しますと、「コンケーブとは肩のフレヤ−の出し方というよりもケーブすることなのです」
ナットクナットク!!
私もちょっと調べましたけどケーブとはcaveで洞窟とかへこんでいるというような意味らしいです。

「芯の胸のボリューム・ダーツの位置と角度と量・パットのパターンとつけ方・トップカラーの作り方つけ方・袖付け後の処理・タレ綿の入れ方また袖とじなども前肩入れとその状態を保つためにはダーツ処理からテープ処理まで十分に研究。。。」
うーんスバラシイ。この本読んでいると、気分だけはだんだんとその気=縫う気になってくるから不思議だ。。
洋装社の絶版本に同著者の「コンケーブショルダー」という技術本があるようです。かなり興味が湧きます。

そんなことを考えていくと技術というのはその世代が亡くなっても次の世代がある限りは継続されていくものなんですね。この本を読むことで技術が引き継がれていくという素晴らしさそして歴史を、リアルタイムで受止めることができました。この機会を私に与えてくれた方、ありがとうございました。

●工業パターンのこと
最近接着芯仕立てのジャケットを縫ってみました。
小倉先生のソーイングビデオを首っ引きで見て、そこから見よう見まねで作ってみました。
(このビデオ、ホーントお奨め。面白いです。今ならプライスダウンしてお安いです。別に回しものじゃないよ)

上がりパターンを作ること自体もいろんな考えが働くのですが、そこから縫うためのいわゆる工業パターン作成という段階にも非常に奥が深いものがあります。
まずは縫い代付け。ずいぶん昔に習ったものは縫う順番から直角に角付けを行っていくというセオリーです。そのころのレベルとそうたいして変わらない私は、やはりこのビデオを見ることでちょっとばっかし賢くなりました。
このビデオ版は工程中に
極力はさみを入れない、オールマシーンメイドというコンセプトの元にパターンが作られております。
実際に縫ってみると、たったひとつのノッチでこんなに縫いやすいとかまとめが早いとか、角部分の縫い代処理をするだけでこんなにスムーズに縫えるなんて事がワンサカテンコモリ。
縫いながら感動すること間違い無し!
以前にも書きましたが、垣田先生のコメントで、「自分でも検証してできるんじゃないかと思わせるような魅力が小倉先生の話にはある」と話されておりましたが、このビデオはまさにその通り!

やっぱり縫うことっておもしろい。
パターンで考えたことが縫いによって、アイロンによって
どんなカタチに表現されるのかが見えてくるから。。
ほんと奥が深いなぁー。

更新が一ヶ月途絶えていたことに昨日ハタと気がついたのですが、その間にあったことを徒然なるままに書いてしまいました。
ここまで読んでくれた方、心より感謝いたします。お疲れ様でした。
そんなこんなで服の楽しさをいろんなところで感じられた一ヶ月でした。フゥ〜。ではまた。。

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2007/06/17 08:00

前回に引き続いて、Lサイズの話を。。
Lサイズのグレーディングをする場合に、マスターサイズからピッチを決めてグレーディングする方法が一般的かと思われます。

しかしこのピッチで出されたGD(グレーディング)では満足できない場合、新たにLサイズ原型を作成し、この原型からマスターパターンと同じパターンメーキングをしてLサイズのパターン作成をしているケースがあります
これはCADによるGDが一定の拡大量にしか適応できない平面的な拡大操作になっているところに原因があります。

具体的には、前丈(SNPからBLまでの距離)が不足し、カマ巾での拡大量が多く、前後バストの拡大巾が同じというLサイズの拡大量を無視したGDが行われてしまうわけです。(もちろんそうでないGDも存在すると思いますが)

そこでLサイズの原型からパターンメーキングという手法が自然と出てきたのだと思います。私はこのLサイズからのパターンメーキングによるGDをCADGD+パターンメーキングで行いたいと現在、試案中です。もちろんCADのみでGDすることが最も早い方法なのですが、部位ピッチは作成できても、ルールの規制が厳しくて思うような操作ができない点が現在のハードルとなっています。

さてここからが本題です!

Lサイズと聞くとバストは何cm、袖巾は何cmというように上がりの最低寸法が絶対値のように決められている場合が多いようです。もちろん、各メーカー、各ブランドでの経験値というのは長い時間をかけて積み上げてきたデータですので、そうしたルールが存在することは当然かと理解いたします。

ただ不思議なのは、その上がり寸法ばかりが取りざたされて、ヌードとそのユルミ寸法がまったくないがしろにされている点です。この考え方は9号でも時々見受けられることがあるのですが、まだヌード寸法が浸透しているせいか、ユルミ感はデザイナ−もパタンナーもある程度の認識があるように思われます。

しかしLサイズにことが及ぶと、ほとんどブラックボックス化されているようで、9号とは全く別物の、異型が如くのように扱われている感が致します。また着れないクレームはご法度ということで、保険をかけたくらいに大きくした袖を見たりすると、私でもゲンナリすると言うことはこれを着る本人達はどのような思いをしているのかと想像を膨らませたりするわけです。
Lサイズ(バスト100cm以上)のヌード寸法は衣料用サイズマニュアルには詳しく載っていません。各ブランドで独自にサイズ設定をしていると思われます。それは会社の財産となります。そのくらいにピッチ設定は非常に難しいものであり、そのブランドの思想であり、体型ロジックの核となるものだ、と思います。

Lサイズになっていくと、身体がバランス良く厚くなっている人は少ないようで、「上から下まですべて21号です」というバランスの人は本当に少ないように思えます。
そうしたお客様に対応する技術力のひとつとして、ヌード設定とそのユルミのバランス(ピッチ設定)の把握は必須条件だと私は思うのですが、どーもこの考え方は少数派のようです。

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2007/05/12 22:00

この1週間ほど、グレーディングピッチの出し方に没頭していました。
寝ても覚めてもグレーディングピッチをどのように出していったらいいのかという自分なりの筋道を求めるためにひたすらエクセルでミューラーの計算式をバシバシと打ち込んでいました。

そんな風に書くといかにも数字に強そうに聞こえるでしょうが、実はまったくの計算音痴で自分でもあきれるくらいに何度もやり直しをしてしまうのです。

今回は1号〜25号という、それも途中で身長も変わるし、バストも100cm以上とまったく未知の世界に突入と言った感があり、とにかく数字と格闘し続けることで自分なりの答えが出ればと思っておりました。

何度も小野社長からは修正が出され、さらなるアドバイスによってまた始めから組み立て直すこと、幾度目か忘れましたが、やっと先ほどピッチの組み立て方のポイントがつかめてきました。(心持ちホッとして息抜きタイム)

さて次はそのピッチを元にグレーディングをしていくのですが、ミューラー理論でのグレーディングは久しぶりで肩周りの操作を実際にアナログでトレーニングをしないと間違いなくドツボ゙にはまりそう。

そんなこんなで体型調査に入る予定ですが、ホントに困難な道のりを私は登り始めたのだと自分を励ましている次第です。今までグレーディングをしっかりとしてこなかったツケが一挙に来て今月はグレーディング強化月間になりそうです

そうそう昨日の弥生会の小野社長の講演を聴かれた方へ
良かったですね。今までの社長の話を聞いた中でもサイコーに素晴らしい内容だったと私は感銘を受けて帰りました。ミューラー理論の優れた点、不向きな点も淡々と客観的に話されていましたね。
あれだけの数値を導き出してもその結果の数値が重要なのではなく、その過程、その考え方こそが大事だと言う小野社長の思想がジンジンと伝わってきました。
小野社長お疲れ様でした!!グレーディグ出版を皆で楽しみに待ちましょう!!

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2007/05/07 07:00

過日のモデリスト協会での遠山周平氏の講演後、メンズの本を買い込んだり、雑誌を見たり、ネットでオーダー店を検索したりとどーもアンテナがそっち関係にばかり振れ続けています。
こんなに盛り上がっている世界があったのだなぁーとかなり遅ればせながら感心する事柄の多さに驚嘆致します。

「背広のプライド」から始まり、金テーラーの服部氏が書いた本、服飾評論家の落合さん(これは先日マキ先生に教わった)そして一番印象が強かった本が「ナポリ仕立て」
これはかなり読みやすい!せいもあるのですが、各サルトが自分で仕立てたスーツを着用している写真が一緒に載っていて、これがなんといっても面白い!

同じように見えるメンズジャケットでも実はけっこう違うんだなーということがわかってきますよ。この写真を見ていくと。。それは単にシルエットの違いだけでなくそれを表現する世界観の違いだと謳っています。なるほど!
メンズに無知な私はこの深い洞察力に感化され、すっかりその気になってしまうのです。

その超人サルト達の中に若干26歳でこの仕立ての仕事を始めた息子さんの話があります。
26歳で始めるにはテーラーはすでに遅いとかでパンツ職人になったというではありませんか。
他のサルトたちは小学校からもう縫い始めていたという話がじゃんじゃん出てきます。
まったく凄い世界で私なんぞはますますシロウト化されていく感じです。

この本に載っているサルトは一人の女性を除いてすべて男性で埋められております。
アイロンのくせとりによって左右の手の大きさが違った写真を見せ付けられるとテーラーは男の仕事なのかと思います。
誰かが女の作ったジャケットなんか着れるかとおっしゃったそうですが、(誰とは言いませんが)
そう言われても致し方ないかなぁーと納得してしまうほど説得力のある本です。(変な言い方だ!)

そうそう、唯一女性が出てきます。アンナ・マトゥオッツォ。
超有名ブランドらしく、グーグルで検索するとえーと感心するほどに関連サイトがザクザク出てきます。
貫禄はかなり十分なおばさまですが、けっこうラフな格好で写真に収まっておりまして、できれば他のサルト達のように自作ブラウスをかっこよく着て登場して欲しかったなぁーと思うのは私だけか。

なんだか彼女の作ったシャツの写真を見ると思わずう〜んとうなってしまう雰囲気のある背中です。
一度着てみたいなぁー。
というところで時間切れ。。まだ書きたいことがあるので次回に続けます。

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2007/04/24 06:35

ここのところ、ついついサボってしまいました。
スミマセン。

今年も4月となり、新入社員を迎えた会社も多いと思います。
私自身も今年は何年ぶりかで新入社員の研修の一端をお手伝いしました。

親子ほども違う若い人達と接するのにこちらの方がかえって緊張感があったくらいでした。

その真っ直ぐした受け答えに素直というか幼いというかそんな印象を強く持ってしまうのは自分が年を重ねたせいなのか、それとも彼らの若さゆえなのか。

しかし我が身の若き時のバカさ加減から比較すれば皆さんご自分の考え主張をしっかりと持っておられ、そうしたいろんな個性に触れ合うこと約1週間の短さでしたが、終わってみれば結構楽しめた感がありました。

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2007/03/03 16:00

今年は暖冬だ、暖冬だと騒いでいる内にもう春になっちゃったじゃないかと抗議したいくらいに、暖冬が呪わしかった花粉症暦○○年の私です。

さて、私の春はと言えば、まずは牧塾の講習会が終わったという点でしょうか。
なーんて書くと、それはどういう意味かと誰かに突っ込まれそうなんですけど、別に深い意味はなくて、なんだか私もちょっと卒業式気分かなっていう意味です。はい。

最近、メンズの講習会が流行っているのか、これからますますそういったセミナーが増えるようですね。
レディス系パタンナーがメンズに興味が移ってきたのかどうか、世間のことはよくわかりませんが、私個人で言えば、知りたい時に聞きたい人の講習会があったという、極めてストレートな動機があるだけなのですが。。

まー前置きはそのくらいにして牧塾の感想を少し書きましょう。

全7回でパターンから始まって縫製すべて。。このカリキュラムをまともに考えると しり込みして気が引けてさらには後ろ向きになってとくるから、アドバイスその1、カリキュラムは考えるな!

でもね、大枚叩いてくるからにはそうはできないわけでしょう。だから無い知恵を絞って、如何に牧先生に対処するか、如何に習得できる環境をつくるか。。それには作業を進めるしかないんだなぁーこれが。アドバイスその2、 おつむを抱える前に手を動かせ!

そんなこんなでいったい中身はどうだったのよーと思っているあなたにお知らせします。

自分のパターンだとか、モノ作りへの考え方だとか、そうした自分の技術力を検証するにはとても良い機会だと思います。それはメンズ、レディスという枠を越えて牧氏のスタイル、技術を通して、自分の狭い範疇の了見をぶち破るくらいの力を目の前で見せてくれるでしょう。”圧倒される”という言葉がピッタリきます。

パターン、縫製ともに随所でいろんな確認ができたことはとても収穫大でしたし、特に縫製では、肩入れ(オメロピット)の技にどっぷりと深く遣った感があります。

また余談ですが、そのような講師の魅力を引き出すのは教える側でなく、教わる側が結構ポイントになるんだなぁーということを今回、私自身が学習したことです。
私自身、伝える内容の面白さにハマって、ついつい教えることが親切すぎて効果半減ということが多々あります。そういう意味でも参考になりました。

さて、先月の弥生会に出られた方も多かったのではないでしょうか。
小倉先生のパンツセミナーでしたが、面白かったですね。セミナー後の懇親会の時に垣田先生が、小倉先生の探究心を賞賛されながら、それを聞く人たちが自分達もそうした検証なり、実験をやってみようという気分にさせる事が何よりも素晴らしいと、そんな主旨のお話をされていました。

私もまったく同感です。新しい考えなり、人から聞いたことを自分なりに行い咀嚼して、やっと自分の力となっていくわけです。
ですからそのような気分にさせるというのはセミナーの必須条件とわかってはいるのですが、実際はなかなか難しいものです。はい。

と、いうことで明日から一週間の工場出張に出発します。久しぶりなのでとても楽しみにしています。
では。。

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2007/01/26 11:45

本日、お忙しい中を弥生会に来て下さった皆様、どうもお疲れ様でした。
ひたすら2時間半、しゃべりつづけましたが、聞く方はそれ以上に疲れたのではないでしょうか。

今回は、続き袖をテーマに2回シリーズでお話させて頂きました。
内容もパターンメーキングが主となるものでしたが、できるだけ”やり方”ではなく、その考え方だとか、その過程で湧いてきた疑問をあぁかな、こぅかなと試行錯誤してきたことを皆さんに聞いていただくことで、その面白さをいくらかでも感じて頂けたら、うれしいなぁーと思っています。

どんなテーマを検証をしていても、その過程で湧いてくる疑問の多さに戸惑い、着地点が定まらなくなること多しといった状況に陥りますが、それでも、なぜという疑問をひもといていくことはやっぱり楽しいですよね。

HPで語ることと、また一味違った新鮮さのあるセミナー。
こうした機会がありましたら、またお会いしましょう。

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2007/01/07 01:15

皆様お元気でしょうか。新年あけましておめでとうございます。
ひどくサボっていたこのHPでしたが、やっと今日から更新を始めます。

12月の弥生会には師走のお忙しい中をたくさんの方々に来て頂き、誠にありがとうございました。
この1月も続き袖Part2の話を26日にさせて頂く予定になっております。
興味のある方はぜひお時間をつくっていらしてください。

さてこちらのHPの方も、新春に合わせて新シリーズを始めます。
今更ながらの、原型の話です。
去年、小野社長と話をする機会が多くあり、原型の面白さに再度目覚めたという感じです。

原型というと、興味ないなぁーと思われる方も多いのでは。。
だって、実践的なパターン展開や、今ハヤリの縫製やアイロンの話よりももっと、手前の段階というか、シルエットよりも体型の方に近い話ですからね。

原型というのは、ボディからスローパーを抜き取ってそのまま原型にしたり、囲み製図的に決められた数値でつくるものだという思いがありませんでしょうか。
どのようにして、肩傾斜が決まるのか、胸のダーツ、肩甲骨のダーツが決まるのか、前後のバストの配分は、ウエストの絞りは、ヒップの出具合は、そんないくらでも湧きあがってくる当たり前の疑問に正面から向き合って話していこうと思っている新企画のお話です。よろしくね。。

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2006/11/30 21:10

皆様お元気でしょうか。

夏からアットいう間の12月、という時間の早さを最近はヒシヒシと感じています。
さて、皆様にお知らせがあります。
12月8日(金)秋葉原のバイリーンビルで恒例のセミナーが行われますが、今月は私の出番となりました。内容はラグランスリーブなどの続き袖の話です。
ご都合のつく方はぜひいらしてください。

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2006/11/05 20:00

ぜひいらしてください

皆様お元気でしょうか。

この間、金木犀のよい香りとともに秋が来たなんて思っておりましたら、ほんとに早いものでもう11月なんですね。
ということで、11月といえば文化祭の季節でもあるのでしょうが、モデリスト協会の研修会が開かれる月でもあります。

日時は月18日(土)、午後1:00から始まります。
学生さんは2000円と格安でこの講演を聞くことが出来ますので、ご都合をつけてぜひいらしていただきたいと思います。詳細は日本モデリスト協会のHPをごらんください。特に第二部の工場の見方はパタンナーには必見の内容だと思いますので、ぜひどうぞ。


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2006/10/15 19:00

肌寒さを憶えるこの頃

皆様お元気でしょうか。

バタバタと過ごしている間に更新がもう1ヶ月も途絶えていることに気づいてあわてて書き始めている私です。
先日は、めずらしくメールをいただきました。ありがとうございました。技術の話なんて結構読みづらいし、飽きちゃうし、面白くないし的シロモノなので、わざわざ見て下さったことに深く感謝いたします。

ここのところ、続き袖の資料作りと、牧塾のジャケット作りと、その他もろもろであわただしく過ごしております。牧塾というのは、ハトホルで行われている牧先生のメンズジャケットの縫製セミナーのことです。
7月に始まって(1ヶ月に1回のペース)もう4回を終わったのですが、こんなにパターンに苦労するのも久しぶりなんて言うと誤解されるかなー。”たかだか縫い代付きのパターンかと思うべからず”ということで、侮っていた自分の愚かさが身にしみる4ヶ月目となりました。
日頃メンズのパターンをされている方には縫い代つきの発想というのはまったく違和感のないものなのでしょうが、レディスの上りパターンしか知らない筆者にはとにかく頭がパニックの連続。と書くとセミナーはそれしかないのかと誤解されるとまずいので、良い点も列記してみましょう。

○レディスのラインとはまた違ったシルエットが新鮮
○牧先生の経験値と、考え方をいろんなところで確認できるのはかなりの収穫モノ
○セミナーでは1点のモノ作りだが、量産ラインではどうするのかという話も聞きようによってはザクザクでるところ
○メンズのトレンド(最新情報)の話が聞けたり、雑誌や写真を見たりできること(ただし筆者は余裕がなくて8割以上見れていない)
そんなこんなで、しばらくまともな更新ができそうにない日が続きますが、よろしくお願致します。

今回の表紙は続き袖資料から抜粋したパネル切替のキモノスリーブのトワル写真です。よろしく!

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2006/09/17 17:00

質感を出せない

あんなに暑く、まぶしかった空が懐かしいと思うくらいに今日はちょっと涼しくて、暗く重い曇り空が広がっています。

毎週見てくださっている方、
weeklyというのに毎日覗いて下さっているというホントに表彰もののあなた様、
皆様こんにちわ。いかがおすごしでしょうか。

さて、先日、わたくしめは、垣田先生のジャケットを撮影する機会を得まして撮影してまいりました。
デジカメはバカチョンしか持っていないんです。私って。
そしてそれでジャケットを撮影するのは、ほとんど無理だと今回は強く悟ってしまいました。ほんとに。。ブツブツ。。

垣田先生の今回のジャケットはベージュのカシミア混ウールでつくられていたんですね。
だから表面感の滑らかなこと、それはそれは肌触りのよい感触がありましてそれをなんとか表現したいと思いましたよ。


だけど、ドダイ無理なことですね。
光の具合もそうなのですが、それ以上にレンズが絞れない。
絞れないとヌメッとした質感がでてこないんですね。シロウト考えですが。

だいたいバカチョンは絞りがf2.8かせいぜい4くらいまでしか上がりません。
私の頭の中では、かの有名なエドワードウエストンのピーマンの写真が開いていて、ああいう質感で撮ったら、同じ服を撮ってもまったく別ものが表現され、さぞかしうっとりするだろうにと、我ながらありえない想像をするばかりだったんですが。

しかし写真は、撮られる被写体は同じでも撮る側の表現者によって、その見え方が異なり、たとえ、部分縫いだろうが、縫製途中の服だろうが、やっぱりスゴイ、美しいと思わせる何かをその画像から感じたりします。

そうした画像を見たりすると、パターンをつくることも、縫うことも、写真を撮ることも、文章を書く事も、表現媒体は違ってもその人の感覚というか、表現者としての力量というものをつくづく感じさせられます。


いつか、そういうふうに自分の心の中にある質感を出せるような服ができるようにと、願うばかりです。

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2006/08/16 20:00

メンズはすでに変わっていた

私の有頂天夏休みも今日で終り。
と、いうことですごーく遅ればせながらの報告で恥ずかしいんですが、ディオールオムのジャケットを着てまいりました。アハハ。
実は今 牧塾のメンズジャケット講習を受けてるんですねぇー。これまたぁー。

それで、こりゃやっぱり今のメンズシルエットを把握する必要あるベシなーんて、思い立ち、湿度200%の中、銀座へ行ってきました。
すると、ディオールショップの前にドアマンがいるじゃないですか!
このドアマンってすっごく苦手に感じませんか。なぜかって外観をチェックされているようで、どーも入店する時に、「アンタはうちの客のレベルじゃない」って目で言われてるような気がして、イシュクさせられます。
それでも
なんとか店内に入って、開口一番 メンズは「どこですかぁー」と聞くと、ドアマンは地下にございますと、なんだかとっても親切に言ってくれたりするので、ますますイシュクしていく私。
「奥の階段からどうぞ」というド丁寧な声を背中に受けて、危なっかしいおしゃれな階段を下りていきました。

なんとなく、予感はしていました。
多分この空間に客はダレもいないって。
(内装がシャレすぎて、行き止まりなのか先に空間があるのかわかりにくいよぉー。)
そう。私ひとりだけ。。しかしそんなことで引き下がるわけにはいかないという なぜかおバカな使命感に燃えて、店内のジャケットをなめるように2度も巡回閲覧いたしました。
そこへディオールオムのモデルのような少年販売員くん登場。

お客様、こちらの商品は○○○○○シリーズでレディスサイズがございます。試着だけでもされたらいかがですか。」うーん、どうしよう、恥ずかしいし、帰りたいし、似合わないし、でも着なくちゃいけないし、、
と頭をかけめぐる第3の声を聞きながら、口からでたのは、「はい、これ着ます!」
なんやかんや言って、3着も着ちゃった!ルンルン。
我ながらずぶとい中年おばさんだった。

少年くん、「こちらのジャケットのボタンは留めないで着てください。動きのある美しさを求めた服です」
うーんなるほどスゴイ。なんだかよくわからなくてもエディ スリマンはすごいのだぁー。

鏡の中の私に向かって少年くんは思いっきり慣れない営業スマイルで「お客様お似合いですよ」と私にたたみかける


以前、何かの雑誌に書いてあったのを思い出した。
こういう店でほんとうに買う客は値段を決して聞かないもんだと。。

私:「このジャケットっておいくらなんですかぁー、さっきのは28万くらいでしたねぇー」
少年くん:「こちらは30万です」
私:「ちょっと衝動買いできない金額だから、検討させていただくわねぇー」と言いながら頭と心がイシュクしていく。

しばらく間をおいて、少年くんいわく「お客様はアパレルの方ですか?」
ギクゥー、、、
なぜ正体がばれたのかー。あせる私を、「正体も何もないじゃないか」と第3の声がいさめる。
あんまり、この店には来たくないなぁーって思っちゃったのは被害者意識が高いのか、アパレルに自信がないのか。。ブツブツ。

気を取り直して、報告。
素敵なディオールオムのジャケットでした。
レディスでは「バストの高さが美しさの第1条件」のように思い込んでいましたから、高さがないシルエットなんて考えられませんでした。
ジャケットの胸回りの雰囲気はなんとも言えず魅力があります。。
最近ディオールオム特集があった雑誌HUGEだっけ、あの写真を見ても、なんともいえない色気があって、私のメンズのイメージは完璧に変わりました。
その分、牧塾が楽しめそうです。もう一度ジャケットデザインをやりなおそ。 おー!

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2006/07/29 14:00

今年はほんとにナガーイ梅雨ですね。
早く明けてもらいたいのですが、そのあとの、あの暑苦しさを考えると今のジトジトの方がいいのかなぁ−なんて思ったりもします。

実は先週に、私は早々と次の企画タイトルをHPのメニューにのっけて、やる気満々でおりましたんですよ。
今回はストーリーも先に練って、それにあわせてHPに詳細資料をUPしたら、おもしろいだろうなぁーって、自己陶酔しておりました。

その後に何人かの方から、「楽しみにしています」とメールが来て、ますますやる気満々になってきたのですが。。

なんとかHPにのせようと自宅での検証にこだわったのですが、今回は申し訳ありません。
kimono sleeveプロジェクトが、思った以上に検証例が多く、HPにupする条件を満たすことができませんでした。

しばらくはこのプロジェクトにドップリつかることになるので、HPの更新をドシタラエエもんかと思案中です。
しばしの間、
メールを充実させる程度になるかと思いますが、また見てやってください。
よろしくお願い致します。

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2006/07/16 17:50

皆様お元気でしょうか?

サッカーも終わって、寝不足の日々から少し解消された頃ではないでしょうか。

●私は先月からハトホルの牧塾に行き始めました。「メンズジャケットのパターンと縫製」
おもしろいです。
何がって、今までの自分とは違う切り口で語られることに対して、同じ考えだとうれしいし、違う考えだと新しい知恵がつきそうな気がして学ぶことのおもしろさを純粋に楽しんでいます。

●最近思うことはパターンメーキングというものを、シーチングのピン打ちだけではなく、やっぱり生地で縫ってアイロンかけて、服にして、そのパターンメーキングの真髄を語ることはできるのだろうかと悪い頭で考えています。
どうしたらもっと魅力ある内容になるのか、アタマも手もついていかない自分に歯軋りしかり。

●3着目の総毛芯ジャケットがどうにかこうにかできあがりました。即効で約1ヶ月で作りました。
(ほんとにこれのせいで腰を悪くしたのだぁー)
というのも、身内の結婚式に着ていくためです。
当日はかっこよくパンツスーツで決められたらよいけど、どうなるやら。なにせお腹がぽっこりだから

●そうそう文化服装学院がまとめた50代ミセスの体型調査資料をきのう読んでいたら、あまりに自分にぴったり合うため、悲しくなりました。
しかし必要以上に悲観することはないのです。超標準というわけですからねぇー。

●今パリ国立衣装テキスタイル美術館でバレンシアガ展が行われているようですね
2006年7月6日(木)−07年1月28日(日)
Balenciaga Paris
du 6 juillet 2006 au 28 janvier 2007
http://www.lesartsdecoratifs.fr/fr/02museemode/index.html

いいですねぇー。
今回のオートクチュールはよかったですよねぇー。
フォルムがもうスバラシイ!
どなたか観にいかれた方、パンフを見せて下さい。と、書きながらアマゾンで調べたら予約受付中でした。

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2006/06/11 19:00

このホームページも4年目になりましたが、先日初めてメールをいただきました。
励ましの内容とともにいくつか質問をいただきました。
具体的には前見返し、表衿、裏地の作り方(多分、やり方ではなくて考え方かと思いますが)そして中綿仕様の場合の裏地パターンの作り方、等と具体的なものでした。

私自身は、このHPで自分の検証したいことをただ無心に書き綴っているだけなのですが、こうして見続けていらしてくださることに感謝するばかりです。
そして多分現場で悩んでいらっしゃるのだろうなと想像するメールをいただくと、私なりにお答えすべきカナと、、考えます。

しかしながら質問される方に即対応というカタチでお答えできない状況で大変申し訳ないと思っております。
ごめんなさい。

と、いうところで
私は今、続き袖と格闘しております。
検証し始めると、まとまりつかないくらいにいろんな発見が見つかったり、逆に迷路にはまり込んだりというところです。
マチ入り続き袖のかしこい点はラグランなど他の続き袖ではわからない袖の前振り具合がはっきりとわかる点です。
これを利用して身頃と袖の重ね方を自由自在に展開できたらおもしろいと思いませんか?
実はひとりでかなり楽しんでいます。

そうそう、どなたかに教えてほしいことがあります。
4面パネルで、前袖ぐりに向かってのパネル線はダーツ状に開きますか?
それとも、パネル線は袖ぐりで接していますか?
パネル線が袖ぐり側でダーツ状に開く理由を教えていただきたいのです。どなたかご協力を。。

最近、続き袖と毛芯ジャケット縫いのおかげで腰をカンペキに悪くしました。
思うように動けず、カラカラまわりする私がいます。
梅雨にとうとう入ってしまいましたが、皆様も体調には気をつけましょう。

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2006/03/26 17:00

3月21日、津田ホールでの小野セミナーにたくさんの方がきていただき、まことにありがとうございました。
パターンの面白さだけでなく、小野社長の魅力的な人柄も感じていただけたのではないでしょうか。
ぜひまた一緒に勉強していきましょう。

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2006/03/05 19:50

最近4面パネルに、執着しています。
以外に三面パネルよりも難しくて、なかなか思うようなシルエットができません。
なぜかダサい感じを受けてしまう4面パネルくんなのです。
やっぱり前後脇身頃をどのように設定するかをもっと検証しなくては。。

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2006/01/16 21:45

新しい年が明けました。昨年の暮れから異常に寒かったですが、皆様、大丈夫でしたか?
さて、私は昨日の日曜日に六本木ヒルズへヴィヴィアン・ウエストウッド展を観に行って来ました。

チケッットを購入するのに20分、それから会場に入るまでにさらに30分立ち続けました。
「そういったイベントの最終日は行くもんじゃない」と、今朝、同僚に助言をいただきました。

そんなことよりも、よかったですね。ウエストウッド。重い腰を無理やりひきずりながら、そして、待ったかいはありましたよ。
私自身それほどv・ウエストウッドって、興味はなかったのですが、よかったですね。はい。
90年代のテーラードJKと、コルセットは特に惹かれました。

最後に彼女のインタビュー画像が流れていました。彼女の考えがとてもよくわかる内容でした。
「洋服をつくる人生に価値を感じる」というようなことをおっしゃってましたが、こうしたコトバも、あのような作品を作る人の言葉であればこそ重みが増すもので、かっこいい、すてきな人だなと思いました。

今週水曜日はハトホルで樋口さんのV・ウエストウッドのドレーピングがあるので、見にいこうと思っています。
樋口さんが表現するウエストウッドを見ることは私にとって、興味があることです。
こんな風に私も私自身に興味を持てる何かを持てるようになりたいです。とりあえず今年の目標にしようかな。では。

そういえば私、セックスピストルズが出始めた頃って高校1年か2年で、好きでなくても、しっかり世の流れでそれなりにパンクは聞いていたものですが、知りませんでした。
ウエストウッドがからんでいたなんて。ホントに有名な話だったんですね。ひとつかしこくなりました。。
では本年もよろしくお願い致します。

iwaps.com

2005/11/12 21:00

はやいものですね。月日が経つのは、、ホントに。
さて先日のハトホル垣田塾生の発表会 HATHOR HARVEST が無事終了しました。
もうご存知でしょうが、私には冷や汗タラタラの一日でした。あ〜 ホントに。
(終わった開放感ウイルスでその後に疲れがドッと出ちゃいました。ウー)
でも、皆さんとってもかっこよく歩いたり、話してくださったりで、あとで 皆さんから「おかげでリラックスさせていただいた」と聞いたときは あまりのうれしさに頭がボーとなってしまいました。

あの日は、けっこう コジャレて行きましたので、この際あこがれの垣田先生とツーショットー!と意気込んでいましたが、司会業に熱するあまり、気がついたころには「あー時すでに遅し」でありました。
またお会いできるでしょうね。垣田先生!

今日、ひさしぶりにヘリンボーンジャケットと向かい合ってました。
真っ向正面から向かい合うと、かなりあやふやな私の縫い方に自分自身、気がめいりました。ウー。

HPでは文章と画像をと、思っていましたが、このあやしげなストーリーはとてもじゃないが、いまさらながらという感じで、やっぱり画像だけにしました。ウー。

垣田塾生の皆様、くれぐれも私の写真を参考になされないようにご注意ください。
何が起こっても当方では責任を負いかねますのでよろしくご了解くださいませ。

と、いうようなことで今日もチコチコ・モクモクやっておりました。

この間は9月になったばっかりだったのに、もう11月も中旬です。
ホントにホントに、時間の過ぎていくのが早すぎませんか!ととなりのダレカにどなってしまう私です。

そんなこんなだから今日、私は誕生日を迎えてしまいました。
めでたいというよりも、あーこんなにイキチャッタっていう感覚でしょうか。

では皆様お元気で。(今回はかなりくだけたバージョンで失礼しました)

iwaps.com

2005/09/11 15:04

突然雨が降り出してきました。
熱帯のスコールのように、集中豪雨となりそうないきおいの、雨足の強さです。
最近は地震と水害が相次いで起こり、この3年くらいはほんとうに自然災害が怖いと思う時代に、はいったのかなと思ってしまいますね。

今日は久しぶりに時間ができたので、HPを更新してジャケットの裁断をこれからしようかなって思っているところです。
また新しいコーナーを立ち上げましたので、あっちこっちと浮気な企画を、懲りずに見ていただければ幸いです。

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2005/08/08 0:05

暑中お見舞い申し上げます。
今日もアツかったですね。
クーラーの無い部屋で汗カキカキしながら、一日ボディと格闘しておりました。

と、突然ですが、
新しいお絵かきができましたので、お披露目−。
あとちょこっとでこの1年という長い、ナガ−い作成期間であったジャケットも完成マジカ。
ひたすらうれしーい。
そんな夏休み前の感想でした。
では皆様よい夏休み休暇を。。

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2005/07/12 00:10

SLEEVE&ARM という新しいシリーズ予告をアップさせたばかりだったのですが。。

この間から、ちょっと考えていました。
ながーい
ストーリーでなく、モザイクのような、アットランダムな、ショートテキストを重ねていったらどうかな−と。

タイトルは「ブリコラージュ」
ガラクタがいっぱいツマッたおもちゃ箱から何か(something)
を組み立てていくような作業をイメージしました。
毎回とりとめのないことばかりになるのでは、、、と今から想像しております。
それでも読んでくださる方がいらしたらうれしいんですけれどもね。
こうした内容は読み物としては、けっこうタイクツですから。

さて、5月に書いたメールがひとり歩きをしてくれ、このHPのリンク先ができました。
パチパチ。(拍手)
リンク先はハトホル塾です。
恥ずかしいやら、期待するやらで、年甲斐も無く青臭い心境にとまどいを感じております。ホントに。

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2005/06/12 04:45

お知らせ

テクノ・サンシの小野社長のHPができましたので、ぜひ見てください。

http://park7.wakwak.com/~techno-sanshi/index.htm

2005/05/22 16:10

私ごとですが、昨年より家を建て直しておりました。
そしてやっとこの5月に引越しができました。
ほんとうに家をつくるということはしんどいものだと痛感させられる毎日でした。
そんなわけで
仕事と、家のことと、垣田塾の3つでかなりイッパイイッパイの状況が続いております。

垣田塾というのは、私が去年から通っているハトホルのセミナーのひとつです。
少し紹介をします。
一年を通してジャケットを一着、作り上げていくという、
今どきの時間の流れとは、隔絶したとても新鮮な内容の授業です。

垣田先生のパーソナリティーのすばらしさは、私のつたない言葉ではとても伝えることはできません。
もしいくらか伝えることができるとしたら、
”ふれてみたくなる美しさの発見にただただ、単純にうれしくなる、
そしてそんな思いを共有できる人が存在するということに、素直にうれしくなる、そんな大事な時間になっています。

垣田先生の表現されるその奥深さに触れることで、私自身、気がつかないうちに、自分の仕事においてもその影響がでているのかなと感じるこのごろです。
クチュールでも既製品でも、その洋服の魅力はどんなレベルにおいても
必ず表現されるべきものが存在すると思えてきました。

垣田先生の姿勢をみて
自分のこだわりを表現し続けていくことに真摯に努力していきたいと自然と思いました。

ものづくりの醍醐味は美しさに出会ったときに自分もそうなりたいと心から願うところから始まるのでしょうね。きっと。


垣田先生と後藤さんに感謝いたします。

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2005/01/23 06:10

去年の秋頃から更新がかなり滞っている状況が続いております。
以前よりも家での仕事量がかなり増えてきており、ニッチもサッチも立ち行かない自分がおります。
私事ですが、今春は2回の引越しをひかえて、今から青筋が立っております。
しかし、このHPを少しでも積み重ねていく内容にしたいと思う気持ちは続いておりますので、

今年もよろしくお願いいたします。

最近つくづく思うのは、
洋服のパターンと縫製の割合って、、パターンは2割あるのかなぁーと、、、
縫製の表現力に今更ながら痛感しております。

1万枚縫う既製品でも1枚のクチュールでも、それぞれの条件においての、
その考えは同じだと思うんですが、いかがでしょうか。

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2004/09/06 04:20

観てくださっている方へ
最近、更新が滞っています。
申し訳ありません。

今の状況がもう少し改善できるまで、しばらく滞りがちですが、できるだけ更新していく予定です。

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2004/04/024 16:50

このサイトを立ち上げたのは2003年の9月でした。
この3〜4月はリニューアルのためサイトを無効にしていました。
それでも8ヶ月も経ってしまい、月日の走り去る速さにいまさらながら気後れを感じてしまいます。
それでも今、現在もこうしてサイトの更新ができることに、心から感謝したいと思います。

サイト立ち上げの際にいろいろとアドバイスをいただいた方々、また技術面でのアドバイスをいただきました、社長そして先生方にあらためて御礼を申し上げます。

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2004/02/01 14:30

まだジーンズの縫製をまとめていないにも関わらず、とうとう「背面に魅せられて」に突入してしまいました。どうしてもこうした個人的なことは気分が先行していくものですから、のりやすいものから始まっちゃます。でも縫製の最後はなんとかまとめ上げるように努めます。
背中の部分はまだまだ難しく解明していないことが私自身かなりあります。「多分そうだろうな」というところで終わっている切り口などをもう一度この機会に洗いなおして、整理したいと考えています

背中の部分って袖に比べて陽の当らないところと思いますので、思いっきり訴えたいと私は日々ひとりぶつぶつおもっているんですよ。ほんとに。。。
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2004/01/12 13:55

松の内も過ぎてしまいましたが、今年もよろしくお願いいたします
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2003/12/21 16:30

少し早いですが、今年の更新分は終わりました。9月から始めてはや4ヶ月が経ちました。正直言ってこの4ヶ月の間に仕事もかなり忙しくなってきており、毎週の更新がかなり厳しい状況です。しかしなんとか1年の約束は守りたいとの気持で必死にしがみつきながらやっております。
さて、この「ジーンズからかたちへ」は実はほぼ同じ内容を実は3つの媒体で作っております。印刷物、プロジェクター用のhtml、そしてこのホームページです。いずれも添付資料をかなり変えて作っているため、実はかなり時間がかかってしまいました。そのことで次の企画になかなか進めないのが苦しい状況で、自分で自分を痛めつけている感もなきにしもあらずです。
ではみなさま、Merry Christmas & Happy new year
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2003/12/9 4:30

最近、EarlJeanを解体するチャンスが訪れました。気になっていた後身頃のかたちはジーンズ本来の形に近いものでした。男性のパンツが脇側に倒れているのに対して、ジーンズは逆方向になっているということがまだ創造しにくいところです。平面と立体のつながりを解析することと、股ぐりの向きについても新たな視点を追求すること。この2点をテーマにしてさらにジーンズの資料を作り上げていきたいと思います。
お詫び 2週間ほどまたもや更新が途絶えており、申し訳ありません。縫製面に関して再度資料を手直しすることにしてその資料作りに週末は没頭しておりました。来週にはアップできると思います。
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2003/11/16 20:30

もう観られた方もいらっしゃると思いますが。
「人体の不思議展」にどうぞいらしてください。
私はアレでようやく仙骨の位置や、鎖骨がどのように肩甲骨とつながっているかがわかりました。ガラス越しじゃなくて、好きな角度から思う存分観れます。
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2003/11/16 11:00

観ていただいてる方へ
このHPを開設してから始めて更新が途絶えてしまって申し訳ありませんでした。
風邪と出張が続いてしまい、2週間続けての未更新となりました。
次回から縫製に入ります。これは工場での縫製でなく、私自身が縫った工程を今回ご紹介します。もちろん工場との違いもできるだけお話する予定です。
今回は基本ジーンズパターンメーキングのお話をいれていません。ご希望者がいましたら、載せる予定です。
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