updated 2017/02/19
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Jeans Design
017

ジーンズの比較

●Mメーカーの特徴

ジーンズメーカーではありませんが、特徴的な股ぐりのジーンズとして取り上げました。

●後股ぐり形状は基本ジーンズよりも深く、L字に近いくらいの曲線をとっています。これは股ぐりを縫う段階でこのL字の箇所が確実に伸ばされるため、フィット感のあるシルエットが出せます。
もうひとつの特徴は股下線をかなり前寄りに移動したことで、後股下線の傾斜が強くなり、1.5cの伸し量があることです。また前後の股ぐり交点の高さの差もかなりあります。これによって後股ぐり交点を上方向に持ち上げて内股をフィットさせていることがわかります。下右図参照

前パーツでの比較
後パーツでの比較
M
青:M
赤:基本
青:M
赤:基本
基本ジーンズ
M
Mの内股状態
後股下での引き上げが強い場合、下右写真のようなシワが出やすくなります。しかしそのシワによってお尻の出具合が強調されるという効果も生み出しています。
基本ジーンズ
M
次の特徴点は前パンツに対して後パンツの位置関係です。下図のM、基本ジーンズ、Tの3パターンを比較すると、左のMから右に行くに従って、前に対して後パンツが脇側へ倒れているのがわかります。
M
基本ジーンズ

下の写真でも縦地の目の振れ方の違いがよく見えると思います。平面上で後パンツが脇側へ倒れていることは立体上では後パンツが中心側に倒れてきてその反動としてお尻下にシワがでます。そしてそのことで後股ぐりに運動量が生まれ、またお尻の出方をはっきりとさせたシルエットにすることができます。メンズパンツはこの現象がわかりやすい一例です。

M
基本ジーンズ
レディスパンツにおいて、この現象をもっと顕著にした例が下のサンプルです。
後中心から見るとはっきりと斜めシワが出ています。しかし脇や後脇から見ると、おしりの高さがしっかりとつくられたシルエットになっています。シワの善し悪しというよりも、どのような雰囲気のパンツをつくるかによって後パンツの脇側への倒し量が決まってくるがわかります。
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