ジーンズの比較

●G社の特徴

特徴点として、
○脇、股下にそれぞれ伸しが１ｃあること、
○膝合印を脇側で合わせると股下側がずれている、
○後パンツが前に対して脇側にかなり倒れている、というポイントがあります。

●股下の伸し

股下に伸しを入れる場合は股ぐり側で調整することが多いと思われます。しかし実際には後から見て股ぐり側の引き上げが強いため膝から股ぐりに向っての斜めシワがよく見られます。（下写真）

このようなことから今回の基本ジーンズは股下前後差をつけずに作ってみました。
Gでは後股下の１ｃの伸しが存在しますが、それは股ぐり側でなく、裾で調整したようにパターンから想像されます。
前裾線を見ると斜めになっており、股下側が下がっています。これを単に斜行と考えることもできますが、合い印の関係から、後ろ裾線に合わせてその分を前裾線で伸し量を調整したのではと、推測してみたくなるのです。

次に脇の１ｃの伸しをどこで調整したのだろうかという疑問です。後ヒップ合印が前よりもかなり下がった位置にあり、ウエスト側で調整したことが想像できます。

この脇と股下の伸しによって右のような地の目の動きが出てくると思います。これによってお尻の下のシワがバイヤス方向に伸ばされて目立たなくなっているのでしょうか。

内股膝から上に向って横地の目が流れている

内股膝から下に向って横地の目が流れている