updated 2017/02/19
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Back body Design 028

もう一度、 4面パネルで横地の目とバストラインの変化を追ってみよう  part2
 設問2:パターンの並べ方として、ヨコ基準線をどこに合わせるべきか
下記は4面パネルジャケットのパターンです。
各パーツにバストライン、ウエストラインのヨコ地ノ目線が水平に通っています。
立体上のバストライン、ウエストラインがこのヨコ地の目と同じかどうかはこのパターンからはわかりませんが、
少なくともこのヨコ地の目線と立体上のバストラインが同じものではないことが想像されます。
パターンを並べる際に迷うことは、水平に設定する合印は、バストラインなのか、ウエストラインなのかという点です。
さきほどの紙貼り展開図から考えられることはバストラインの合印を水平に合わせることは、A図と同じことになり、タテ地の目を垂直にという前提が崩れてしまいます。
 ウエストラインを水平に並べると、、
というように考えると、
ウエストラインの合印を合わせた状態が、垂直水平状態からの変化を把握しやすいように思います。
ただし、この場合は後脇点が前よりも上がっていることが気になります。
パターンチェックの時には袖底の高さをあわせることが必須条件でしょうから。

それは袖底脇点から前後ウエストへの傾斜度の違いから来ているのではないでしょうか。
前の方が後ろよりも傾斜度があったということになります。
実際にはこの脇線の設定は自由ですから、両側同じ傾斜度になれば同じ高さの袖底位置になるでしょうし、
後脇の傾斜が強くなれば後脇点が下がってくるでしょう。

私の考え方
タテ基準線は垂直に、ヨコ基準線はウエストを基準に並べる方法で私はパターンチェックをしています。
それは、バストラインの合印を水平にすることに疑問があるからです。
パネルの場合は中心身頃と脇身頃とで寸法差がある場合がほとんどでしょう。
その分量を調整することで、バストラインが変化していきます。
そうした経緯を考えて、ウエストラインを出発点として、水平に並べています。
袖底位置が前後で合わない点は袖ぐり関係のチェック時に水平に並べ替えればよいかなぁーと判断しています。
ワンポイント
後ろ袖ぐりでの重なりです。

後ろパネル線での距離を調整するために袖ぐり側で距離を出したりすると、上図のようなかたちになりますね。
しかしこの展開図では後脇点を前脇点にあわせると後袖ぐりはつきあわせになります。
つまり肩丈は長くなっていないということです。
では次はパネル線での距離合わせの問題について検証します。
 検証3:パネルの寸法差の対処
中心身頃と脇身頃の寸法差をイセとする対処方法があると思います。
ではイセをいれられない寸法差が出てしまった時にはどうしていますか。
左下図のようにウエストを基準に袖ぐり側とウエスト側に寸法を出していますか。
それとも右下図のようにバストとウエストの脇を起点に開いていますか。
2 3
まず1と2で、大きく違うことは距離をそのまま伸ばすか、切り開くかという点にあります。
1の場合は、2と違って後ろ肩丈が長くなります。これは身頃が崩れる原因になります。
次に2図はウエストで切り開いているため、ウエストから下のカタチが変化します。
これは脇側のバイヤスが強くなり、中心側に地の目が立ちやすくなるため、シルエットの変化につながります。
そんなふうに考えていくと3図のようなカタチが落ち着くのではないでしょうか。
肩丈の測り方(立体と平面での違い)
パネル線での差寸によって、肩丈が長くなる必要性はないと思います。
後ろ肩丈が長くなるとすればそれは、背面の絞込みによって長くなります。
下写真を見ていただくと、バストラインとヨコ地の目の位置関係がよくわかると思います。
平面ではヨコ地の目を底辺として肩丈を計りますが、実際にはバストラインは水平ですから、
後ろ肩丈では差寸がでてくるわけです。
よって正確な肩丈を得るには水平バストラインからの高さを測るべきでしょう。
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