updated 2017/03/14
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続き袖を考える 6
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【 前後肩丈のバランスチェック

肩丈のバランスチェックとして、前後の肩丈差を測るだけでは、肩ダーツから展開されたユルミなのか、肩先で浮かしたユルミなのか、判別がつきにくい場合があります。
それらを測る方法として以下の2つの方法があります。

a:袖底から測る方法

袖底(バストライン)からカマ丈、後ろ肩丈、前肩丈を測り、カマ丈:後ろ肩丈の差寸、後ろ肩丈:前肩丈の差寸を確認します。

カマ丈=身長×1/20+バスト×1/10+5.0cm 後ろ肩丈=身長×1/20+バスト×1/10

たとえば後ろ肩丈とカマ丈の差が3cmの場合ですと、5cm−3cm=2cmが肩丈のユルミ分と予測できます。

b:肩先から測る方法

前後の肩下がりを測ります。ヌードでは前肩下がりが4.5cm、後ろ肩下がりが3.5cm、合計で約8cm、角度にすると22度くらいと言われています。それよりも傾斜が少ない場合は肩先にユルミが入っているという推測ができます。逆にヌードの傾斜と同じまたは少ない場合には肩にユルミがなく袖ぐり側で必要以上にユルミが開かれているという推測ができます。

バストダーツまた肩甲骨ダーツが肩丈にどのくらい展開されているのかをこの2つの方法で予測することができます。

前後肩丈を袖底から測る

カマ丈:後ろ肩丈差=5cm
後ろ肩丈:前肩丈差=1.7cm
ひとこと

標準の肩下がりの場合、ヌードではカマ丈と後ろ肩丈の差は5cmくらいとなります。いかり肩の場合はこの数値が少なくなり、最近の20代の肩は4.0cmくらいになってきています。またなで肩の場合は逆に数値が大きくなります。後ろ肩ダーツなどをパターン展開している場合も、SPは上り、5cmから引き算をするとその浮き分が予測できます。
後ろ肩丈と前肩丈の差はヌードでは1.5cmから2cm弱です。前肩の場合は2cm以上の差が出たりします。ただトルソー原型は標準体型として1cmに差寸を丸めています。最近のようにバストにゆるみが少ない服の場合は前後差が1.5cmくらいになるケースが多いように思われます。

肩下がりを測る

この2つのパターン図は同じもので、並べ方を変えただけです
左図は前後身頃を原型の並べ方のままダーツを閉じてSNPから垂直にSPまでの距離を測っています。
右図は前後SPを合わせ前後中心線を垂直に並べた状態です。前後SPから垂直に前後寸法を測っています。
ひとこと

標準の肩下がりの場合、ヌードでは前肩傾斜が4.5cm、後ろ肩傾斜が3.5cmの合計8cmくらいになります。
肩先にゆるみを加えた場合はこの傾斜が緩くなりますからその差分が浮き量と推測できます。

補足

標準の肩下がりの場合、ヌードでは前肩傾斜が4.5cm、後ろ肩傾斜が3.5cmの合計8cmくらいになります。バストダーツや後ろ肩ダーツが袖ぐりにパターン展開された場合、パターン上ではSP位置が上がります。その結果肩丈が長くなります。その場合、b方法で測る肩傾斜も変化するのでしょうか。

結果は肩ダーツを移動しても肩傾斜は変わりません。
つまり袖ぐりのユルミの推測はカマ底からと肩先からの2つの視点でチェックする必要があるということでしょう。。
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